梅田花店

私どもの仕事にはモノを切るための道具が欠かせません。

花を切るためのハサミは当然ですが、ワイヤーを切るための

ハサミや、太くて堅い木などを切るためのノコギリも必要です。

中でも、当店はナイフをハサミと同等かそれ以上に使います。

右利きの私は、ハサミは右手に握って使いますが、ナイフは

左手に握ります。

例えば、切花を使った商品を制作する際－

ハサミを使わない場合は、ハサミはベルトに下げたハサミケースに

収めるか 作業台の上に載せます。　

それが、ナイフの場合は左の手のひらの中に握り込むように持ち

続けていることが多く、すぐに使うこともないナイフに目をやることも

なく “切る”以外の作業をしています。

世の中には いろいろな仕事場がありますが、身近に こんなに

多くの “刃”もの がある風景は少ないことと思います。

それでもこの業界の人が指先にバンソウコウを巻いている姿は

ほとんど見掛けません。

それは、やはり日ごろから危険を意識して、または無意識にでも

身体が覚えていて、緊張感をもって “刃”もの を扱っているから

なのかも知れません。

が．．　　先日私は２回も続けて指を切ってしまいました。。

左指をハサミで－　右指をナイフで－　

だいぶん深めに切ってしまい、なかなか止まらない血に 作業も

中断するしかありませんでした。

今思えば、そのとき私の心に油断があったように思います。。

“刃”ものを使っている意識が薄れていた上に、目の前の作業以外

の話に思考が移ってしまっていたからにほかなりません。

ハサミやナイフで手を切ったなどと、恥ずかしくて同業には言えない

ことですし、知られたくはない失態です。

油断は大敵であり、緊張感を持ち続けることの大切さを改めて認識

しました．．　　という痛い話でした。 

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.

タグ: フラワーショップ, 花屋

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